2026-07-17
一言で言うと「共働きの家づくりは”家事動線の最短化”がすべての土台」です。
最も重要なのは「洗う・干す・しまう」と「買う・しまう・作る」のルートを一直線にすることです。
失敗しないためには「誰か1人のための家」ではなく「誰でも手伝いやすい仕組みの家」にすることです。
共働き家庭の平日は、「朝の出発」と「夜の帰宅」が一番バタつきます。ここをラクにするには、玄関からの動線を意識して「出かける・帰る」を一筆書きで完結させることが重要と、多くの住宅会社も指摘しています。
代表的なのが次のような動線です。
玄関 → シューズクローク → ファミリークローゼット → 洗面 → LDK
玄関 → パントリー → キッチン
以前は「玄関からリビング直行」の賃貸に住んでいて、帰宅後の動きはいつもこんな感じでした。
カバンとコートをリビングの椅子に置く。
キッチンで買い物袋を開ける。
子どものランドセルが床に転がる。
結果、夜9時頃にようやくひと息ついた時、視界に入るのは散らかったリビング。正直なところ、「片付ける元気が残っていない自分」にもがっかりする瞬間がありました。
工務店の打ち合わせで見た「玄関→クローク→洗面→LDK」のプランを初めて見たとき、
スタッフ「帰ってきたら、この動線で”脱ぐ・しまう・手洗い”までを3分で終わらせちゃいましょう」
と言われて、ちょっと笑ってしまいました。でも、よく考えると、「片付けやすさ」って根性ではなく”動線の距離”なんですよね。
共働き家庭で一番負担の大きい家事は、統計や各種アンケートでも「洗濯」と言われています。
洗濯は工程も移動も多く、「洗う→干す→取り込む→畳む→しまう」のどこかで必ず足が止まりがち。
多くの住宅会社が提案しているのが、「ランドリールーム+ファミリークローゼット」の組み合わせです。
洗濯機を置くスペース
室内干し用の物干しポール
乾太くんや乾燥機
タオルや下着・普段着をしまう収納
これらを一室にまとめてしまう。乾いた洗濯物は、その部屋でハンガーごとクローゼットに掛けるだけ。畳む工程をそもそも省略する設計も、最近のトレンドになっています。
以前、「洗濯物を畳むのが苦手」と言っていた友人の家で、実際にこのスタイルを見ました。
友人「実は、畳むのをあきらめました」 「ハンガーのまま掛ける収納に変えたら、”畳まなきゃ”っていう罪悪感がなくなって、すごく気持ちがラクです」
ランドリールームには、壁一面のポールとオープン収納があり、乾いた服がそのまま掛けてありました。生活感はありますが、「これがこの家の正解なんだな」と納得感がありました。
正直なところ、「ちゃんと畳まなきゃ」という思い込みを手放すだけで、共働きの夕方はかなりラクになります。それを間取りで後押しするのが、「洗濯動線の一体化」です。
共働き家庭の家づくりで、意外と見落とされがちなのが「家事のシェアのしやすさ」です。ある工務店のコラムでも、「子どもでも分かる・届く収納が、自然な家事参加を促す」と書かれていました。
スタッフが話していたのは、
スタッフ「正直なところ、”ママの家事がしやすい間取り”だけだと、10年後にしんどくなります」 「”誰でも片付けられる収納””子どもも手伝いやすい高さ”を一緒に考えた方が、長い目で見てラクなんです」
という視点でした。
実際、共働きの友人の家では、
リビング横に”子どもゾーン”のオープン棚
ダイニングの近くにプリント専用のボックス
子どもが自分で翌日の準備を完結できる高さの収納
が設けられていて、夕方の風景が少し違います。
子ども「今日はプリント多い日だから、ここに全部入れとくね」
と自分で動いていて、友人は「一個ずつ、”ママが動かなくていい仕組み”を作っていった感じ」と話していました。ケースによりますが、「家の中の家事の主語を”私”から”わが家”に変える」、そのきっかけをくれる間取りこそ、共働きに合う家だと感じています。
共働き・子ども2人のご夫婦のケースです。
【ビフォー:賃貸時代の動線】
洗濯機:脱衣所
物干し竿:ベランダ
収納:各部屋のクローゼット
脱衣所で洗濯機を回す
ベランダに運んで干す
夜に取り込んでリビングで畳む
それぞれの部屋に持っていく
1回の洗濯で、行ったり来たりを数えてみたら「10往復以上」だったそうです。
【アフター:新居の動線】
ランドリールームに洗濯機+室内干しポール+家族分のクローゼット
ベランダ干しは基本なし
ランドリーで洗う
その場で干す
乾いたらハンガーのままクローゼットへ移動
実際に計測すると、「1回の洗濯にかかる移動時間が約15分→5分に」。1日1回でも、平日だけで週50分、1カ月で約200分(3時間以上)の差になります。
奥さま「夜9時台に”今日も洗濯終わってない…”って焦ることが減りました」 ご主人「正直なところ、”洗濯やっとくね”って言いやすくなりました。どこに何を置けばいいか、見れば分かるので」
「誰でも回せる洗濯動線」は、共働き家庭ではかなり影響が大きいと感じた事例です。
別のご夫婦(共働き・小学生1人)は、「朝の玄関が戦場です」と話していました。
【ビフォー】
玄関に靴箱のみ
ランドセル・上着はリビングの椅子やソファの背もたれに掛けがち
朝は、
子ども「ランドセルのプリントどこ〜?」 親「昨日そこに置いたでしょ!」
というやりとりが毎日のように発生。
【アフター:新居の工夫】
玄関横にファミリークローゼット(上着・ランドセル・習い事バッグ)
下段は子どもが自分で届く高さにオープン収納
奥さま「”玄関で全部完結”ってルールに変わっただけで、リビングから”行ってきます”の声が聞けるようになりました」
実は、この「動線の途中で荷物を置かせない」設計は、複数の住宅会社が共働き向けの工夫として挙げているポイントでもあります。
朝のバタバタはゼロにはなりませんが、「探し物でイラッとする時間」が減るだけでも、気持ちの余裕はかなり違います。
個人的な感覚としても、賃貸から「動線を意識した家」に移って一番変わったのは、家事に対する感情でした。
Before:自分が動かないと、いつまでも家が片付かない感覚。
After:家のつくりが「片付けやすい方向」に背中を押してくれる感覚。
例えば、
ゴミ箱がキッチンから2歩以内にある
子どものプリント置き場がダイニングテーブル脇に固定されている
ロボット掃除機が通れるように、床に物を置かない収納計画になっている
「ちゃんとしなきゃ」ではなく、「置く場所がここだから自然とそうなる」。正直なところ、完璧な収納術や片付け術より、「家のつくりで8割決まる」というのが今の実感です。共働き世帯の家づくりは、まさにこの”仕組み化”の視点があるかどうかで、ラクさが大きく変わると感じています。
A:まず「洗濯動線」と「帰宅動線」の2つを優先して検討するのがおすすめです。この2つが整うだけで、1日の”バタバタ感”はかなり軽くなります。
A:目安としては2~3畳程度でも、洗う・干す・しまうの動線を工夫すれば十分機能します。家族4人以上なら、3畳程度あるとゆとりが出やすいです。
A:玄関~洗面~LDKのどこかの動線上にあると、帰宅後や朝の身支度がスムーズになります。
A:家族で配膳・片付けをシェアしたいなら、ダイニングとの距離が近い対面型やII型キッチンの方が動線を短くしやすいです。
A:段差を少なくし、床に物を置かない収納計画・コンセント位置を含めて設計することが重要です。
A:短い在宅時間を「疲れる時間」から「整える時間」に変えるために、玄関~LDK~水まわりの動線を最優先に整えるのがおすすめです。
A:各社の事例では、洗濯・片付け・掃除などを含めて、動線と設備を工夫することで1日30分前後の時短効果が見込めるとされています。
A:食洗機・浴室乾燥機・ガス乾燥機(乾太くん)・ロボット掃除機対応の間取りなど、時間がそのまま浮く設備との相性が良いです。
A:「誰が何をやるか」よりも、「誰がやっても同じ場所・同じやり方になる仕組み」にすることが大事、と専門家も指摘しています。
共働き世帯に合う家は、「家事の才能」に頼らず、「家のつくり」で家事を時短・シェアしやすくする家です。
正直なところ、キッチンやお風呂のグレードよりも、玄関~水まわり~LDKの動線や、洗濯・収納の一体化を優先した方が、毎日のラクさは圧倒的に変わります。
ケースによりますが、「共働きで今一番しんどい家事は何か」を先に言語化し、それを起点に設計力のある工務店と一緒に”仕組みで解決する間取り”を考えるのが、後悔しない家づくりへの近道です。
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